ECショップに対して営業やマーケティングをしていきたいという企業の方は、実は結構いらっしゃいます。EC関連のソリューションを営業している方や、広告の提案をしている代理店の方、物流関連のソリューションを持っている企業の方など、実に様々な企業が優良なECショップを運営している企業の営業リストを求めています。効率などは無視して、ECショップを運営している企業であればどこでもいい、そんなリストアップでいいのであればクローラーで店舗名や所在地を抽出するだけですぐに完了する簡単なお仕事です。しかし、こうしたリストを営業やマーケティングで使ってしまうと、間違いなく営業効率の悪さで現場が疲弊します。理由はECショップ自体の数は非常に多いもののまともに運営をしておらず、予算もやる気もない、そんな企業がたくさんいるからです。まともに経営をしていて、広告やソリューションなどを購入することができるような予算を持っており、より売り上げを大きくするためには積極的に新しいことにチャレンジしていきたい、そんな魅力的なアタック先がつまった営業リストをクローラーを使って作る方法をご紹介していきます。
”生きているECショップ”をしっかりと見極めるためにスコアリングしよう
ヤフーショッピングや楽天をはじめとしたECのショッピングモールの中には、お店の開店はしているものの、運営している気配がないところもたくさんあります。そんなところに営業やマーケティングのスタッフの時間を割くのは、営業効率やスタッフの士気を下げるだけで、何もいいことはありません。営業やマーケティング活動の目的は、あくまで商品やサービスの販売することです。購入してくれる可能性が高い、いわゆる”生きているECショップ”を営業リストにしていかなければなりません。この”生きているECショップ”をリストにするためチェックするために、ECショップの店名や住所などを集めるだけでは不十分です。重要なのは、こうした単純な項目ではなく商品の登録数や価格、商品の入れ替え状況、お知らせやブログなどの更新状況などになります。こうした情報を収集、定期的に監視し、優良なECショップの条件となる活動量をスコアリングしていきます。この判定をいれるだけで、営業リストの数は半分以下になり、一気に質を上げることができます。
ランキングの情報も参考に。でも、上位層のECショップの中には営業効率が低い店舗もあるので要注意
さらに営業リストの質を上げるために、チェックをするのが「商品のカテゴリ別のランキング」のデータです。ランキング上位のECショップは、その分野の中で売上が相対的に当然高いわけです。売り上げが高い、つまり確率的には投資予算を持っている可能性が高いというECショップであるといえるわけです。しかし、このデータは補正的に使うものであって、このデータだけで判断はしません。理由は、ランキング上位のECショップのリストの中には、営業効率が低い店舗も数多く含まれているためです。
ランキング上位の企業は予算があるのになぜクロージングしにくいのか
予算はあるのにどうしてなかなか買ってくれないのか。その理由は主に2つあります。ひとつはランキング上位の企業は、ECショップの中でも目立つため、営業などの攻勢になれています。営業慣れ、マーケティング慣れしている人たちは、普通の提案や、並みのソリューションでは魅力を感じません。そのため、結果として良い反応を取りにくいわけです。もうひとつの理由は、上位をキープする人たちは、独自の情報から購買判断をしているということがあります。これは役に立つ、これは無用である、こんな判断をするための情報を持っているため、自分が望んでいるもの以外は、どんなに売り込まれてもなかなか購入しないというわけです。では、どうやってそんな情報を手に入れているのか。それは上位の店舗の運営者同士のつながりです。上位に食い込むような店舗運営者は勉強熱心です。様々なリアルの勉強の場に足を運んだりして、同じ目線の人たちと仲良くなります。このネットワーク内でやりとりされる口コミ情報が大きな判断材料になっています。そのため、実績がない、もしくは営業の説明と実力にかい離があるような商品やサービスは、ランキング上位の店舗に販売するのは簡単ではない場合があります。
複数のショッピングモールに出店して運営を継続しているか、広告枠をどれだけ購入しているかもチェックポイント
さらに、クローラーでチェックをしていきたいのが複数のショッピングモールや、価格比較サイトなどにも出店しているかどうかということです。本気でECショップを運営している企業は、自社のECサイトも持っている上に、複数のショッピングモールにも出店しています。そしてすべてをしっかりと継続的に運営しています。運営サイトの数は、質を判断するための一つの材料になります。また、ネット広告、ショッピングモール内の広告枠なども重要なチェックポイントです。こうした広告にも予算を付けて運営しているECショップは、本気で事業として取り組んでいるところが多いため、ここもスコア加算をして、より優れた営業リストにしていきます。
営業リストの質をあげるためのクローラーのチェックポイントは、ここで紹介したもの以外にもまだまだたくさんあります。販売したい商品、サービスなどによっても、どういった店舗が購入してくれるのかは変わりますので、過去の販売実績をもとに、相性の良い店舗条件を抽出し、そこをクローラーで判定していき、自社に最適化されたアタックリストを作っていきましょう。ECショップの本気の営業リストを作ることをお考えであれば、ぜひクローラーの活用を検討してみてください。