営業で架電する際にできればほしいのが部署名と担当者名。これがあるかないかでは、テレアポで担当者までつながるかどうかは架電する人の技量にもよりますが、その確率を上げるためにできればほしいのが担当者名や具体的な部署名です。通常、営業リストを購入するとこうした情報を手に入れることはできませんが、クローラーを使ってインターネット上から情報を収集して作る営業リストでは、部署名、担当者名まで調べることが可能です。
クローラーで部署名や担当者名を収集したい場合のポイントはクローリング先の選定にあり
企業の住所や電話番号などは、多くの企業ではホームページ上に公表しているものがあるので、ほぼ確実に収集することができます。しかし、部署名、担当者名となると必ず企業ホームページに掲載されているわけではありません。多くの企業では、自社のホームページ上に名前がでるのは一部の役員や、採用情報の箇所などでの先輩インタビューなどの一部であり、期待する業務を行っている部署の具体的な名称や名前が掲載されていることは稀であるといえます。そこで企業ホームページに加えて、外部のホームページ、具体的にはビジネス、特に業界関連に特化したニュースサイトなどのインターネットメディアや、人事異動などの情報を掲載しているコンテンツがあるサイトなどをクロールします。ここから社名にマッチするものを探し、その上で人物名、部署名を抽出して保存し、利用するのがオススメです。
企業ホームページに掲載されている組織図の多くは画像。そこを使って抽出する方法もあるが難点もあり
ニュースサイトなどのメディアに掲載されている情報は、大手などであればある程度の情報はあつまりますが、中小企業などをターゲットとする場合、そもそも掲載される確率が低くリストのボリュームを作ることができないという課題があります。そこで目がいくのが企業ホームページ内にある組織図です。組織図は多くの場合、画像で作成されており、それを取得すること自体は簡単にできますが、そこからテキストにするのは少しステップを踏む必要があります。一番シンプルな方法は、OCR機能を使ってテキスト化するという方法ですが難点は精度です。OCRのエンジンによって差はある程度ありますが、図形的なレイアウトのなかに、縦書き、横書きなどが入り混じるものからテキストを抽出するのが苦手なのはどのOCRエンジンでも一緒です。この精度が許容できるのであればこの方法を採用するのも選択肢にはいります。具体的に精度を見てみたい人は、オンライン上で試すことができるサービスとして「online ocr」がありますのでこちらで試してみるとわかりやすいと思います。ここは日本語の精度が高いとはいえないため、精度が低いほうに入るとはいえ、OCRの効果の目安を感じて頂くことはできると思います。
大量の営業スタッフが利用する、大量の営業リストのすべてに担当者名、部署名を追加することは現実的に難しいのはたしかです。しかし、大手企業、そして少量でもいいのでとにかく質を求める、という場合は、クローラーを活用して部署名、担当者名を割り出す方法がいくつかあります。もし、手動で類似のことを実施している場合などは、コストタウンという観点からも選択肢になりえる手法といえます。